補助金のご案内 / 小規模事業者持続化補助金

「販路拡大のためにチラシやWebサイトを作りたい」「新しい設備や内装に投資したいけれど資金が不安」という小規模事業者向けに、国が用意しているのが 小規模事業者持続化補助金 です。

本記事では、ベンチャーシティのお客様が実際に動きやすいように、申請の全体像と具体的な手順を整理しました。
申請はやや手間がかかりますが、計画的に進めればしっかり活用できる制度です。

1. 小規模事業者持続化補助金とは?
制度の目的

地域の雇用や産業を支える 小規模事業者の生産性向上・経営の持続的発展 を支援する制度です。
中小企業庁

「経営計画」に基づいて行う 販路開拓や業務効率化の取り組み に対して、経費の一部が補助されます。

補助率・補助上限(一般型・通常枠のイメージ)

公募回や申請枠によって細かい条件は変わりますが、一般的なイメージは以下の通りです。
全国商工会連合会

補助率:2/3(赤字事業者は3/4の場合あり)

補助上限:

通常枠:50万円

賃金引上げ枠・創業枠など:最大200万円(インボイス特例などで+50万円の上乗せあり)

⚠️ 補助金は「応募すれば必ずもらえるお金」ではなく、公募要領に沿って審査のうえ採択される「競争的な補助金」です。

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2. 申請の全体像(流れ)

現在の一般型では、電子申請が原則・郵送申請不可 となっています。
小規模事業者持続化補助金事務局
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全体の流れはざっくり以下の通りです。

決算書など、自社の経営資料を準備

GビズIDプライムアカウントの取得

補助金公式サイト・公募要領の確認

申請システム(小規模事業者持続化補助金ポータル)にログイン
持続化ポータル

経営計画・補助事業計画の作成

商工会議所(渋谷など)での相談・事業支援計画書(様式4)の発行依頼
東京商工会議所
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電子申請の提出

採択後:事業実施 → 実績報告 → 補助金の入金

以下では、ベンチャーシティのお客様向けに、もう少しかみ砕いてステップごとに説明します。

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3. ベンチャーシティ会員向け 実務的な申請ステップ
Step 0:まずは公募要領をダウンロード

中小企業庁「小規模事業者持続化補助金について」ページから概要を確認

お住まい/事業所の所在が

商工会地区 の方:商工会の公式サイトから公募要領を取得
商工会議所地区(当住所ご利用で登記済みの方渋谷) の方:商工会議所地区の公式サイト(r6.jizokukahojokin.info等)から公募要領を取得

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Step 1:決算書の作成・準備

補助金申請では、直近の決算内容をもとに「経営状況」や「資金計画」を説明します。

法人の場合:直近1〜2期分の決算書(貸借対照表・損益計算書・法人税申告書別表など)

個人事業主の場合:確定申告書一式(青色申告決算書など)

まだ決算が締まっていない、帳簿が整理されていない場合は、まずは顧問税理士や会計ソフトなどで決算の整備を優先しましょう。

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Step 2:GビズIDプライムアカウントの取得

申請システムへログインするためには、GビズIDプライムが必要です。

公式サイト:GビズID(https の gbiz-id.go.jp)

取得には 数週間かかる場合 もあるため、

「応募しようかな」と思った段階で、最優先で申請 しておくのがおすすめです。

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Step 3:申請システム(小規模事業者持続化補助金ポータル)にログイン

小規模事業者持続化補助金<一般型>の申請は、専用の申請システム(ポータルサイト)から行います。

サイト:小規模事業者持続化補助金<一般型>申請システム

手順イメージ

ポータルサイトにアクセス

「ログインして申請を開始する」から GビズIDでログイン

該当する受付回(第◯回)を選択

申請情報の入力を順番に進める

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Step 4:経営計画・補助事業計画の作成

システムに入力する内容の核となるのが、経営計画 と 補助事業計画 です。

たとえば:

自社の現状(強み・弱み、顧客層、競合など)

課題(売上の頭打ち、新規顧客獲得の難しさ など)

今回の補助事業の内容
例)Webサイトリニューアル、チラシ作成、店舗の改装、新しい設備の導入など

その取り組みによって、どのくらい売上・利益・顧客数を伸ばしたいか

数値目標(売上・客数など)と、その根拠

✍️ ベンチャーシティとしても、
「オフィスの活用」「販路開拓アイデア」などの観点から、
事業計画の整理のご相談にはできる範囲でお付き合いします。
詳しくは受付までお問い合わせください。

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Step 5:商工会議所への相談・様式4(事業支援計画書)の発行

申請には、商工会・商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」 が必須です。

ベンチャーシティ恵比寿周辺の場合、多くの方は 東京商工会議所 渋谷支部 が窓口となります。

渋谷支部の案内ページ

「小規模事業者持続化補助金について」

各回の「相談窓口設置のご案内」

渋谷支部の案内ページから 相談窓口の予約

当日までに

経営計画・補助事業計画のドラフト

決算書・会社概要 などを準備

窓口で計画内容の確認・アドバイス

後日、事業支援計画書(様式4) を発行してもらう

発行には日数がかかるため、締切のかなり前に予約・相談するのが安全です。

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Step 6:電子申請(最終提出)

申請システム(jizokuka-portal)内で、必要項目の入力を完了させる

作成した書類一式(様式2・3、添付資料など)をアップロード

商工会/商工会議所から発行された 様式4 を添付

締切日時までに「申請」ボタンを押して送信

⚠️ 直前はアクセス集中でシステムが重くなることもあります。
少なくとも 締切前日までに提出完了 できるよう逆算して動きましょう。

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Step 7:採択後〜実績報告・補助金入金まで

無事採択されると、実際に計画した事業を実行し、終了後に 実績報告書 を提出します。

補助対象経費の 見積書・請求書・領収書・振込記録 などをきちんと保管

報告書に沿って、実際に行った内容・成果・数値を整理

事務局の確認後、補助金が支払われます(※後払い)

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4. よくあるポイント・注意点

「書けばもらえるお金」ではない
→ 内容・計画の妥当性、加点要件などを踏まえ 審査のうえ採択 されます。

後払いの補助金
→ まずは自社で支出し、その後補助対象分が戻ってくるイメージです。

スケジュールに余裕を持つ

GビズIDの取得

商工会議所の相談予約

様式4の発行
など、自社だけではコントロールできない待ち時間 が複数あります。

最新情報の確認は必須
→ 各回で要件・締切・加点項目などが変更になることがあります。

ベンチャーシティからのひとこと

ベンチャーシティでは、会員様のビジネスが長く続き、成長していくための「お金の面でのサポート」にも力を入れていきます。

「うちも対象になるのか知りたい」

「どんな取り組みを補助対象にできそうか、一緒に棚卸ししたい」

といったご相談があれば、ぜひ受付・担当スタッフまでお声がけください。
本記事も、随時最新情報を踏まえて更新していきます。